目次 †
特徴 †
- 種類によっては、ホットカッター用の端子と交換することでホットカッターになる。
- ハンダゴテをホットナイフに使うと基部や熱源が傷むので、できれば専用品が欲しいが ホットナイフなんてそうそう使う機会がないので専用品には手が出ない。
- 半田ごてを長く使用していると、こて先の先端が虫に食われたように凸凹になる。
- これはこて先の銅のチップが半田付けの際に溶けた半田に溶解したために起きた銅食われである。このような現象を総称してはんだ溶食という。
買うときの注意 †
- 安物はやめる。とはいっても、趣味で使うのであれば高級なものを買う必要はない。お店にいくと、たくさん並んでいて、どれが良いのかと悩む場合もあるかと思いますが、まず、20〜30W程度のものであればよい。
- 高温時に絶縁抵抗が低くなるものがあり、部品の故障につながるものがある。
- 大きいものだと始めからついているコテ先が太いので、小さい抵抗などをハンダ付けするのには向きない。
- 部品が大きくて放熱が良いものだと、それなりの大きい出力である必要があるが、しかし通常の電子工作では、20〜30Wあれば十分である。
- 例:ニクロム線はんだこてKS-20もしくはKS-30\920(千石電商)、セラミックはんだこてCX-20もしくはCX-30\1,750(千石電商)
- セラミックヒータ(セラミックハンダごて)が無難。
- プラグをコンセントに入れてからの温まり方が早くてすぐ使えるのと、絶縁抵抗が高いという特徴を持っている。
はんだ付けの作業上の注意 †
- コンピュータがある部屋の中で、はんだ付けをするべきではない。なぜならば、金属の細かい粉が空気中を浮遊して、コンピュータの中に侵入してしまう危険性があるからである。
- その細かい粉が頭の毛根部分についてしまい、最終的に頭髪が薄くなる可能性がある。よって、塗れたタオルを頭に巻いて作業をするとよい。
- ダイオードやトランジスタは熱に弱いので、ハンダ付けするときはできるだけ短時間で済ませるようにする。ハンダ付けに慣れていなくてハンダ付けに時間がかかってしまう場合や、熱で部品の破壊が心配な人は、ピンセットでリード線をつまんで熱を逃がすようにするとよいだろう。専用の放熱クリップ(ヒートシンク)があると楽。
- 放熱クリップにはストレート型とL型がある。近くに他の部品があるときはL型が便利である。どちらも100円ぐらい(東急ハンズは180円、秋月は100円)なので安い。
ハンダごての種類 †
二クロムヒーター型 †
- ホビー用や電子工作用として市販されているハンダごての中で、一番安価に入手できる。
- 熱源に二クロム線を用いている。
- プリント基板に抵抗やコンデンサといった部品をはんだ付けするならば、30Wの二クロムヒーター型のハンダごてがあれば、ほぼすべての作業ができる。
- ニクロムヒーター型のハンダごては、使いやすいハンダごてではない。
- 二クロムヒーター型のハンダごては、温度の上昇が遅いため、電源を入れてからはんだ付けができる適切な温度になるまでに、5分以上かかる。
- また、ハンダを溶かしたり、部材を温めることでコテ先の温度が下がると、適切な温度に戻るのにも時間がかかるため、長時間の作業や精密なはんだ付けには向いていない。
セラミックヒーター型 †
- 熱源にセラミックヒーターを用いている。
- 長時間の作業、精密な作業に適している。
- プリント基板に部品をはんだ付けするならば25〜30Wのコテを、表面実装用の非常に小さい部品のハンダ付けには15Wのものを用いるとよい。
- セラミックヒーター型のハンダごては、通電してからハンダ付けに最適な温度に到達する時間が短く、電源を入れてから2分程度で作業が開始できる。
- セラミックヒーター型のハンダごては、設計時に想定された温度を維持する特性があり、部材を温めることがコテ先の温度が下がってしまっても、すぐに適正温度に戻る。
- 逆に電源を入れたまま放置していても、適正温度より極端に高温になることがないため、温度調整に気を使わなくて済む。
ハンダごての持ち方 †
ペン・ホルダ †
- 電子工作の一般的な持ち方。
- 細かな配線に適しているが、こて先にはあまり力が入らないので、力のない子供や女性がハンダ付けをする場合に、十分な加熱ができないことがある。
パワー・ハンド †
- こて先に力が入れられるので、非力な人でも十分な加熱ができる。
- こて先の細かいコントロールが難しいのが欠点。
シェーク・ハンド †
- 大型の部品をハンダ付けするのに適した持ち方。
- ただし、こて先の微妙な位置合わせが難しく、プリント基板のハンダ付けには向かない。
はんだ付けの仕組み †
- はんだ付けは正式には軟ろう付けと呼ばれ、2つの金属間にそれらよりも融点の低い金属ろうを溶かして、2つの金属を接合する方法である。軟ろう付けの代表が、金属ろうにハンダを利用するはんだ付けである。
- 接合しようとする金属の表面をあらかじめハンダごてで加熱しておき、そこにハンダを溶かして流すと、加熱された金属表面にはハンダの分子が入り込み、その部分が金属とハンダの合金になって接合する。
- ハンダ付けがうまくいくかどうかは、ハンダと合金になる相手かどうかが肝。例えば、紙やプラスチックなどの金属ではないものにはハンダ付けしようとすると、先に相手の金属が溶けてしまって相手を壊してしまう。また、アルミやステンレスのように表面が酸化皮膜で覆われているものは、特殊なフラックスやハンダを利用しないと、ハンダ付けはできない。さらに、金属の表面が汚れていたり、酸化してさびているとうまくハンダ付けできない(ヤスリで削る)。
参考文献 †