欠点はスイッチに2接点型(切替型)が必要なことと、スイッチへの配線が1本多いことである。そのためか、実際の製品ではあまり使用されていない。
RS-FF(RSフリップフロップ)方式は最初の電圧の変化で判定して、それ以後の電圧の上下を無視するという仕組みになっている。これはシュミットトリガ方式と比べて有利に働く。なぜならば、シュミットトリガ方式はチャタリング後の電圧が安定した頃を判定するようになっており、判定までにある程度の時間が必要ということになる。また、スイッチの寿命などによりチャタリングの時間が長くなると正しく動作しなくなってしまう。
以上のように、RS-FF方式は遅れ時間がほとんどないため、ロボットの位置検出時にはより精度を高められる。また動作頻度の高い場所ならば、スイッチの寿命がきてもしばらく安定して動作する。
『絵ときでわかるディジタル回路』に載っている「FF利用によるチャタリング防止回路」(チャタリングシェーバ回路)と「16進カウンタ回路」を用いて、チャタリングを可視化してみた。
まず「FF利用によるチャタリング防止回路」の部品は次の通りである。
次に「FF利用によるチャタリング防止回路」の回路図を示す。
[補講1]74HC00の1〜3,11〜13の2個のNANDゲートだけ使う。Vccの14ピンとGNDの7ピンを除く、4〜6と9〜10のピンはオープンで構わない。 ◇
[補講2]NANDゲート2つでフリップフロップを構成している。 ◇
一方、「16進カウンタ回路」は74HC161利用による16進カウンタ回路:を用いる。
完成したところ
電源を入れたところ
RS-FFの方のマイクロスイッチをONにしたところ
これらの2つの回路は次のように接続する。
そして、実験手順は次の通りである。
実験の様子を動画にしてみた
『絵ときでわかるディジタル回路』に載っている「FF利用によるチャタリング防止回路」(チャタリングシェーバ回路)と「16進カウンタ回路」と「7セグメントLED回路」を用いて、チャタリングの可視化をしてみた。
上記の実験では4桁のLEDの変化によってチャタリングを可視化した。今回の実験では7セグメントLEDの数値の増加を見てチャタリングを可視化する。
「FF利用によるチャタリング防止回路」と「16進カウンタ回路」は上記の実験と同じ回路を用いる。また、「7セグメントLED回路」はMC1449利用による7セグメントLED回路を用いる。
これらの3つの回路は次のように接続する。
★図
そして、実験手順は次の通りである。