目次 †
冗長構成を実現する技術 †
- STPを用いた冗長構成では、ブロッキングされたポートができてしまう。つまり、ポートに無駄ができてしまう。
SMLT(Split Multi Link Trunking:分割マルチリンクトランキング) †
- 複数ポートを使用したリンクを束ねることで広帯域を獲得する技術がある。
- SMLTはトランキング技術を発展させたものであり、冗長構成であってもすべてのポートがアクティブにでき、ループも発生しない。
VSS(Virtual Switching System) †
- 2台のスイッチを専用インタフェースで接続し、1台のスイッチとして取り扱う。
Virtual Chassis †
- 複数のスイッチを仮想的に1台のスイッチとして利用できる。
教科書的な冗長構成 †
- 末端(エッジ)のL2スイッチに繋がったPCには、LANと通信するためのデフォルトゲートウェイ(アグリゲーションのL3スイッチ)のIPアドレスは1つしか設定できない。そのため、経路を冗長化するには2台のL3スイッチをアクティブ・スタンバイ状態で接続しておく。
- 平常時はアクティブ側のマスター機器を使い、それが故障した場合にはスタンバイ側のバックアップ機器にデフォルトゲートウェイの役割を自動的に引き継ぐ。
- これにはVRRPというプロトコルを利用して実現することが多い。
- バックアップ側のL3スイッチは平常時はL2スイッチとして動作している。
- つまり、ネットワークにループができてしまうので、スイッチ間でMACフレームを中継し続けるブロードキャストストームが発生する。
- これを防ぐためにSTPを稼働させて、論理的にはループがない状態にする。
「スタック接続+リンクアグリゲーション」による冗長化手法 †
「VRRP+STP」による冗長化手法(従来の考え方)
「スタック接続+リンクアグリゲーション」による冗長化手法(今の考え方)
- 「VRRP+STP」に代わって、「スタック接続+リンクアグリゲーション」を用いる。
- STPやVRRPを採用したネットワークには平常時に使わないリンクがあり、帯域を有効に使うことができない。
- スタック接続とは、複数のスイッチを論理的に1つに扱える機能のことである。
- スタック接続したボックス型スイッチは、多数のポートを確保できるうえ、設置スペースの節約にもなる。
参考文献 †
- 『ネットワークの教科書 改訂版』
- 『絶対わかる!ネットワーク設計超入門 増補改訂版』