・木材を削って、凸凹やザラザラ、さらにゆがみなどを平らにするときに使う。
・節があったり、木目の方向がばらばらだったりするような面もきれいに整えることができる。
・手ガンナではひと汗かく作業だが、電気カンナなら効率的である。
・板を削り減らして必要な厚さにすることもできる。
・前後のベースの間には回転刃が備わる。切削深調節ノブを回せば前ベースが持ち上がり、刃は後ベースと同じ平面に残る。このときの前ベースとの段差が切削深さになる。
・電気カンナのサイズは刃幅で呼ぶ。
・手ごろなのは、幅82mm。板幅155mmまでは2回で削れる。
ただ2×4材を1回で削りたいとなると刃幅110mmを用意すること。
・タイプは、研磨式と替刃式がある。オススメは後者。研ぐ必要がなく、交換時の微妙な調整もない。当然価格も高いが、その差はわずか。
・電気カンナは刃が高速回転をするため、電動工具の中でもやや危険な方に属する。
・初心者はサンダーなどの安全なタイプで手を鳴らしてから使い始めるとよい。
・材料は必ず固定すること。しかし、クランプを使うと、上に出っ張って邪魔になる。台に薄板を打ち付けてストッパーにし、材を動かないようにするとよい。
・電気カンナは両手で持つ。片手操作では、ふとしたはずみにもう片手が刃に近づくことがある。空いてる手は切削深さ調節ノブを握れば安定した操作ができる。
・削り深さはノブを回して調節する。
・仕上げにいくほど浅く調節するのがきれいに削るコツである。
・また、節もごく浅く調節すれば削ることができる。
・削り始めは前ベースを板にしっかり押し付けてからそのまま前進させる。後半は後ベースに重心を移し、ベースが板を完全に通過するまでベースの密着を保つ。削り始めと終わりにできやすい段差も、これで防げる。
・体は進行方向と同じ、または斜めに構える。電気カンナと共に腰ごと移動すればスムーズ。
無理に力を送ると、表面にさざ波状の跡がつく。刃が進むのに合わせてゆっくり移動すること。
・電気カンナの回転が止まらないうちにおくと、刃が台に当たる。薄板を2枚用意して、その上に本体を乗せて、刃を保護したい。
・幅の広い板は2〜3等分に見込んで、端から順に削る。1回目の削り幅に少し重ねて、その隣を削っていく。つなぎは僅かな段差になるが、仕上げに浅く削れば取れる。
・次はゆがんだ板を修正する場合、先に盛り上がった側から削る。その頂上の何度も削り、平面を広げていく。
平らになったら裏側も同様にする。
今度は出っ張った隅線を入れておけば、削った後の目安になる。これで曲がっていた板も正確で上等な材料になる。
・電気カンナで木端(板の側面にある部分)を削るには、少々工夫が必要である。
板は万力で固定する。そして、平行ガイドを取り付けた電気カンナで削る。しかし、これだけではベースが密着して木端が直角に削れているかどうかわかりにくいので、もし同時に数枚の板を木端削りするのであれば、重ねて固定したほうが安定した幅広い面になるので削りやすい。
・平行ガイドを使えば、相じゃくり加工もできる。床板の縁などに見かけるつなぎ手のための段差である。これは進行方向に向かって右端の刃を使う。
平行ガイドは相じゃくり加工の端からの距離にしたがって設定する。木端削りと同様に、刃は板からはみ出した危険な状態なので、慎重に操作したい。
替刃交換の方法は、次の通り。
1:まず、電源プラグを抜く。
2:割り箸などで刃を回転させる。
3:刃の固定ネジが見えたら、それをゆるめて替刃を横に引き出す。刃は2面あるので、反対に差し込めばまた使える。ドラム裏側の刃も同じ要領である。