CD-ROMプロテクトもFDのプロテクトの基本と同様である。
CD-ROMはFDと違って、記憶方式がデジタルなので、アナログ的な要素の入る余地がない。しかし、完全なデジタルでなく、コピー先記録メディアであるCD-RやCD-ROMドライブ内部には少しだけアナログな要素が残っているのである。このような規格や仕様の盲点はプロテクトに利用されやすい。
メディアに記録されている形状を指す言葉にRAWがある。
元々、メディアのコピーとはメディアに記録されている情報のコピーを指す。
CD-Rの場合、データを書き込む際にEFMにより、8ビットの情報は14個のビットの並びに変えてメディアに焼き付けるものである。よって、コピー元のCD-ROMにEFMエラーが発生して、14ビットのビット形状から8ビットの情報に変換できない場合、当然ながらCD-Rに焼き付けるための情報が用意できずに、コピーは失敗する。
では、正常なEFMを通さずにビットの形状をそのまま書き込んでしまえばよいと考えるかもしれない。しかし、これでも少し問題がある。もし、書き込みが成功したように見えても、メディアにもプロテクトチェックに引っかかってしまう可能性があるのだ。EFMエラーセクタはあくまであくまでエラーなので、CD-Rドライブに内蔵されたEFM用ICが勝手にエラー修正してしまうかもしれないのである。
しかしながら、全ての各社がCD-Rドライブに厳密なチェックをしていない。CD-Rドライブによっては、内蔵したICがRAWのエラーチェックに鈍感なものもある。コピーユーザーたちの間では「○○社製の□□というCD-RドライブはRAW書き込みができる」という情報がやり取りされ、そのようなドライブは重宝される。これに目をつけて、わざとRAW書き込みができるようにしたCD-Rドライブを売っているメーカーがあるほどだ。
元々CDは楽曲74分(データとして約640MB)収録できるように設計されています。なぜ74分かというと様々な説があるが、カラヤン指揮によるベートーベンの交響曲第9番が丁度収録できる時間が74分だったからという説が有力である。
話を戻す。よって、CD-Rドライブが誕生した当時には74分を超える書き込みに対応したドライブは存在せず、事実上80分(約700MB)の収録ができるのは業務用ドライブだけであった。
これによって、これをプロテクトに利用したメーカーがあった。しかしながら、その後に80分メディア自体や80メディアに対応したCD-Rドライブも発売されたので、現在このプロテクトはほとんど有効ではない。
[補講]CDは内側から外側の方向で記録を行うために、CDの盤面サイズの範囲でレーザーが届く限り、記憶容量を増やすことができる。また、CDの記録方式は線加速度一定なので、外側に行けば行くほど、1周あたりの記録時間が延長する。元々CDは最大74分と定めていたので、装置精度を高めることで6分延長できて、計80分収録できるようになったのである。
通常、CD-DAトラックの曲と曲の間には2秒間の空白が用意されている。
CD-RのライティングソフトウェアによってはCD-DAトラックの書き込み時に、この空白時間を自動調整するものがある。これによって、ドライブごとに空白の長さが微妙に異なる場合がある。
この性質をプロテクトに応用したメーカーがあった。CD-DAトラックの空白時間をわざとバラバラにしておいてその時間の長さをチェックすることによって、オリジナルかコピーかを確認することができる。
コピーコントロールCD(CCCD)はバックアップできないどころか、PCで再生するのもままなりません。 このCCCDのプロテクトを解除することを望む方も多いことでしょう。
CDの裏にセロテープを貼るという技でプロテクトが解除されてバックアップ可能になるCD-ROMドライブも存在する。
自分が持っているドライブでSafediscがコピーできるかどうか確かめることができるソフト。
ソフトを起動後、[Load]ボタンをクリックして、ファイルを指定するだけでよい。
また、プロテクトがかかっていないソフトにはicdファイルが見つからないので注意すること。
コピープロテクをのあるCDをライティングするソフトウェアといえば、CloneCDが定番でした。しかし、英語(最新は英語。一応日本語版もある)であり、なおかつフリーではなかった。
そんな中CD Manipulatorが登場しました(http://www.storeroom.info/cdm/)。CD Manipulatorは、CloneCDライクのインタフェースで、国産ソフトなので日本語、さらにフリーウェアです。残念ながら、今では開発終了でバージョンアップはされていないとのことです。ダウンロードは可能です。
Windows98/MEでCD Manipulatorを使いたい場合は、ASPIが必要になります。アダプテックのWebサイトからaspichk.exeをダウンロードしてインストールしておくこと。
CD Manipulatorを起動すると次のように表示されます。
CD Manipulatorの基本的な機能について述べる。
これで生成したイメージファイルはDaemonToolsに読み込ませて仮想CD-ROMとして利用できる。
また、「作成したディスクイメージを焼きこむ機能」を使うことによって、bin+Cueというbin内のデータをCueシートで読み込むといったタイプのイメージファイルが使えるようになる。
このbin+Cue形式はWinCDRに対応しているので、CloneCDを持っていない人でもCD-Rにイメージファイルを保存できる。
CDRWinで作成したイメージファイルも焼きこむことができる。
CCCDであっても完全にリッピングできます。
ファイルを用意してデータCDを作成できる。
1:下段の左から2番目のボタンをクリックする。
2:「トラックリスト」タブをクリックする。
3:トラックリストに音楽CDにしたいWAVファイルをドラッグアンドドロップして登録する。このとき、WAVファイルは44.1KHz/16Bitにしておくこと。
4:[CDへ書き込み]ボタンをクリックすれば、焼き込みが開始される。
Mixモードとは音楽CDも聴けるし、データを格納することもできるモードのことである。CD Manipulatorを使えばこれも簡単に実現できる。
1:下段の左から2番目のボタンをクリックする。
2:「トラックリスト」タブにはWAVファイルをドラッグアンドドロップする。
3:「データトラックの構造」タブに焼きたいデータをドラッグアンドドロップする。
4:後は、[CDへ書き込み]ボタンをクリックすれば、焼き込みが開始される。
ドライブがRAWモードに対応していれば、CD Manipulatorで焼きこむことが可能である。
SafeDiskの中でも新しいタイプのものは、そのまま書き込んでも起動しない。最近のSafeDiskは読み込みは容易だが、回帰込みが至難なセクタをディスクに書き込んでいる。このセクタのことをウィークセクタという。ソフト起動時にウィークセクタをチェックして、オリジナルCDかどうかをチェックしているのだ。
うまく焼けたとしても最新のSafeDiskでは、その記録している媒体がCD-ROMかCD-Rかをチェックする機能がついていて、コピーしたCD-Rからは起動されなかったりする。よって、YamahaのCRW-F1やCD-R登場以前の古いチェック機能が装備されていないドライブなどでしかそのコピーCD-Rは起動できない。
この場合、SafeDisk対策を施しているDaemonToolsなどにRAW+96モードで読み込んでディスクイメージをマウントさせて使用すればよい。
持っているドライブがRAW+96に対応しているかチェックしてみよう。
1:CD Manipulatorを起動する。
2:メイン画面のプルダウンメニューで調べたいドライブを選択しておく。
3:メニューの「ツール」>「ドライブの能力を調べる」をクリックする。
4:次のように、RAW+96のチェックボックスが○だったら、SafeDiskを読み込むことができる。
5:もしRAW+96に対応していたらSafeDiskをディスクイメージにしてみよう。
イメージファイルは必ずcdm形式で保存すること。cdmとはCD Manipulator独自の規格で、プリギャップと呼ばれる曲間の無音時間の解析に関する情報をもっているものです。SafeDisk 2.6などはプリギャップ解析ができなくなっているだけでも書き込みができなくなっているために、cdm形式で保存する必要がある。
データトラック読み込み速度はゆっくりにしておくとよい。
そして、マルチセッションとプリギャップ解析、エラーの無視、高速スキップをONにしておくこと。
例:Deamon toolsのドライブであるGeneric DVD-ROMもついでに調べてみました。
結果は、次の通りです。
元々、仮想的なDVD-ROMなので書き込むことができないはずですが、「CDへの書き込み」が「未対応」になっていて、やはり仮想的なDVD-R/+Rではなく仮想的なDVD-ROMそうでした。