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*目次 [#h2d2b23f]

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*ゲシュタルト [#i8318c75]

 ゲシュタルトは1800年に[[ドイツ]]の哲学者クリスチャン・フォン・エーレンフェルスが発表したもので、「感覚要素の総和以上のもの、総和とは異なったもの」である。例えば、乱暴に書かれた文面とキレイに清書された同じ文面を見た場合、同じことを表現していると捉えることができるのも文字を構成する線や点のまとまりが一つのゲシュタルトだからである。

 このゲシュタルトをどのようにして知覚しているのかというのがゲシュタルト問題である。

 最初の解答として[[オーストリア]]の哲学者アレキサス・マイノンクが、ゲシュタルトは直接知覚されているのではなく、要素刺激を関連付ける「知的な過程」の結果と示した。一言で言えば、ゲシュタルト知覚の「中枢-推論説」である。この解答は従来の知覚理論に則った妥当な説明である。しかし、この「中枢-推論説」はゲシュタルトが直接的に知覚されていると感ずる私たちの直感とはあまりにもかけ離れていて、この現象のダイナミズムをうまく捉えることができない。

 次に、ゲシュタルト心理学者3人衆([[ヴェルトハイマー]]、[[ケーラー]]、[[コフカ]])がゲシュタルト問題に解答を与えた。彼等は「ゲシュタルトの知覚は要素を感覚することと同レベルで起こる」とした。その根拠として用いたのがファイ(仮現運動)現象の存在である。そのファイ現象を実現する実験として次があります。まず、2つの位置に電球を設置して、その電球を交互に点滅させる。点滅のリズムの速度がある一定を超えると、点滅ではなく、スムースな光の移動運動として見え始めたのである。即ち、点滅が運動として知覚されているときには、個々の光がどこで点滅しているのかという位置の知覚はすでに起こっていないのである。このファイ現象はゲシュタルト問題の解答のみならず、従来([[デカルト]]から)の知覚理論に疑問を投げかけた。それは「感覚刺激は知覚の原因ではない」というものである。

*参考文献 [#id5c9947]

-『岩波科学ライブラリー12 アフォーダンス 新しい認知の理論』