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*目次 [#ae86815b]

#contents

*水 [#ha6cf1dd]

-紀元前7世紀頃の[[ギリシア]]の哲学者[[ターレス]]は、「水は万物の根源である」と考えた。
-人間は何も食べなくとも30〜60日間は生きていることができるという。
--ところが1滴も水を飲まないと、12日以上は耐えられないという。悪くすると、たった2日間水を飲まないだけで、死んでしまう人もいる。
-[[清少納言]]の『枕草子』に「井は ほりかねの井」とある武蔵野台地の井戸などは、関東ローム層の下のくずれやすい砂礫【されき】層(砂や小石の層)まで深く掘らないと地下水が出なかったので、「掘るのに苦労する」という意味から「ほりかね」の名が付いたといわれる。
-1977年に[[アルゼンチン]]で116ヶ国が参加して開かれた国連水会議では、安全な飲み水を確保するために、国際的に協力し合うと話し合われ、1980年代を「国際水の10年」と決めた。
-水は冷たい。
--水温が何度からを「冷たい」と感じるかは人それぞれだが、例え空気と水の温度がまったく同じであったとしても、水の方が圧倒的に冷たく'''感じる'''。
---これは水と空気の熱の伝導率が異なるためで、空気1に対して水はその約25倍の熱伝導率になっているからだ。
--水中に長時間濡れてしまうと、体温は陸上にいるときの25倍の速度で奪われていき、恒常性を失って簡単に[[ハイポサミア]]([[低体温症]])になる。
---一旦ハイポサミアになると、災害時下では適切なケアも治療も施せないため、急速に重篤化してしまう。
-[[縄文時代]]では、食料の灰汁抜きに水さらしという方法が採られていた。
--つまり、水さらしのためや土器による煮炊きのため、水が必要であった。
-水は[[文明]]の進歩と共に多量に消費されるようになり、そのための水利施設が考案され、生活用水から灌漑用水、工業用水へと用いられる範囲も広がっていった。
-水の沸点が100℃なのは、我々が日常生活している大気圧(1気圧)条件下だからである。
--しかし、圧力が1気圧より小さかったり、あるいは大きかったりすると、水の沸点は100℃ではなくなる。
---高い山の上でご飯がうまく炊けないのは、大気圧が1気圧よりも低いために、100℃より低い温度で水が沸騰してしまうからである。
---人工的に圧力をかけて、水の沸点を高める調理器具を使うと、堅い肉を柔らかく煮ることができる。
-BC7世紀、ギリシャのターレスは「水は万物の本【もと】」と述べた。
-BC5世紀、エンペドクレスは地・水・火・風の4元素が万物の根源であるといういわゆる原子説を唱えた。
-天然の水は、海水・地下水・井水・雨水・鉱泉・水蒸気・氷の形で存在する。
-[[地球]]より天王星や海王星の方が、水の総量がはるかに多いことが知られている。
--中心核の岩石と、水素とヘリウムからなる大気との間が水でできているのである。水の状態が海なのか氷なのかはわかっていない。
-水の融点・沸点は異常に高い。
--なぜならば、酸素が同族の中でもとりあわけ陰性が強いからである。それで、水素2個の水分子の中で、電子を酸素側に引き寄せてしまい極性を帯びる。そして、その極性を持った水分子同士のプラスとマイナスが引き合って、ゆるやかに結び合う。こうした結合を''[[水素結合]]''という。
--水素結合は、水分子の中の酸素と水素間の共有結合の力と比べて、10分の1〜20分の1程度しか持たない。しかし、分子が普通に結合している分子間力の10倍程度もある。
---この水素結合で結ばれた水分子を崩すためには、普通の分子間力を断ち切るよりもより多くのエネルギーが必要ということである。これが水の融点や沸点が異常に高い理由である。
-水も燃える。
--フッ素ガスを水の表面に当てると、水は薄紫色の炎をあげて燃える。
--2HSUB{2};O+2FSUB{2};→4HF+OSUB{2};
-水中のマグネシウムイオン、カルシウムイオンの濃度の合計値が多いほど、硬度は高くなる。
--硬度の高い水を''硬水''、硬度の低い水を''軟水''という。
-水栓から赤く濁った水が出ることがある。この赤く濁った水を''赤水''という。
--赤水は給水配管内面の鉄部が腐食して鉄イオンを溶出し、水中で水酸化鉄、つまり赤錆となって発生するものである。
--腐食が進むほど濃くなる。
-水は反磁性を持つため、強力な磁場の中に置かれると、磁場から遠ざかる方向へ水が移動する。
--例えば、水を半分ほど入れた水槽に磁場強度がある超電導磁石(8〜10テラス)を容器の水の中心部に置くと、水面が分割されて両側に水の壁ができる。これをモーゼ効果と呼ぶ。
--一方、常磁性を持つ液体で同様の実験を行うと、逆に容器の中心に液体が移動する。これを逆モーゼ効果と呼ぶ。
---この実験は2008年に理化学研究所が成功している。
-液体に磁力線を与えると、そこでは生物学的変化が現れます。
--この現象は磁界を液体を通過するときに、液体分子の磁気モーメントと磁界との相互作用によって、液体分子が高いエネルギー状態となる励起が起こり、液体は不安定な活性状態になるというものである。
-水は活性化されると、その中に含まれているフッ素、硝酸窒素、燐、中性洗剤、大腸菌、悪臭、水垢、金属サビなどを取り除く作用が働く。その結果、水は浄化される。
--これを応用したのが液体活性化装置であり、水以外の液体にも使用される。
-水には酸化還元電位(ORP)という基準がある。
--ORPにより還元水であるか酸化水であるかを知ることができる。
---ORPが+200mV以下の水を還元水、+200mV以上の水を酸化水と呼ぶ。

*水の密度について [#fa5296c3]

 一般の物質では温度が上昇すると構成分子の運動が活発になって分子と分子の間隔は大きくなる。その結果、体積が増える。

 一方、全体の重さは温度とは無関係なので、重さは一定である。重さ一定で、体積が増えるので、密度は小さくなる。 

 水の場合は変わったことに、4℃で密度が最大の1.00000になります。温度0℃のとき、密度は0.99987になる。 

 水分子HSUB{2};Oは1つの酸素原子と2つの水素原子から構成されている。酸素原子は水素原子の電子を強くひきつける性質をもつので、酸素原子はマイナス、水素原子はプラスを帯電している。温度が下がって、水分子の運動が緩慢【カンマン】になり、分子と分子の距離が小さくなると、ひとつの水分子の水素原子にもうひとつの水分子の酸素原子が、プラスとマイナスの力によって接近するようになる。よって、氷の状態では隙間の無い大きな結晶構造になる。 

 逆に氷から水に変化する時には、幾つかの水分子が結晶構造から離れて自由に運動するようになる。遊離した水分子は隙間である空間を埋め始めて、体積は小さくなっていく。

 さらに温度が上がっていくと、全ての水分子が自由に運動するようになって、再び体積が大きくなっていく。この分岐点となる温度が4℃なのだ。


*氷 [#yacba14b]

 氷とは水分子の[[結晶]]である。水分子自体はくの字のように曲がっていて、水分子の中の水素原子は酸素原子と結びつきやすいので、水分子が結晶になるときは6個の水分子により[[六角形]]に並ぶ。

例:[[雪]]の結晶は六角形を基本形としている。 ◇

 六角形になるということは中央の隙間が存在する。この隙間こそが、水から氷にすると体積が増える要因なのである。

[補講1]液体から固体にすると体積が増えるのは水ぐらいである。大抵の分子は結晶になるとぎっしりと詰まるように配列されるので、体積は減ることが多い。 ◇

[補講2]水分子が結晶のときではなく液体のときであっても、部分的に氷の中の水分子の配列と似た構造が登場する。そのため、同じ量の水とエチルアルコール(水分子と似た性質がある)を混ぜ合わせると、エチルアルコールの分子がその氷の中の水分子の配列でできた隙間に入り込むために、混合液の体積は単純な和にならずに、それより少なくなる。フランスの学者レオミュール(数学・物理学・[[冶金学]]・博物学と多岐に分野で活躍した)は、1731年にこの現象を発見した。 ◇


*ミネラルウォーター類の分類 [#k00b3f35]

-ナチュラルウォーター
--湧水:特定の水源から採取された地下水
--処理方法:ろ過・沈殿・過熱殺菌に限る。
-ナチュラルミネラルウォーター
--湧水:特定水源より採取された地下水のうち、地下で滞留または移動中に無機塩類が溶解したもの(鉱水・鉱泉水など)。
--処理方法:ろ過・沈殿・過熱殺菌に限る。
-ミネラルウォーター
--湧水:ナチュラルミネラルウォーターの原水と同じ。
--処理方法:ろ過・沈殿・加熱の処理のほかに、複数の原水の混合、ミネラル分の調整、オゾン殺菌、紫外線殺菌などを施す。
-ボトルドウォーターまたは飲料水
--湧水:飲用に適した水
---純水、蒸留水、河川の表流水、水道水など
--処理方法:限定はなし

*硬度 [#f2c1345a]

-硬度とはその水に溶けているミネラルのうち、[[ナトリウム]]と[[カルシウム]]の量を数値化したものである。
--一般的に硬度が100未満のものを''軟水''、100から300までを''中硬水''、300以上を''硬水''と呼ぶ。
-日本の水は硬度の低い軟水が多い。
--水は雨や雪が、土や地下の岩盤などに浸透して流れていく間に、岩などに含まれる[[鉱物]]を溶かしていく。そして、長い時間をかけて集まったものが地下水となり、泉となって湧き出る。
---日本の地下水は狭い国土の上に、高低差が激しいために、地価に留まっている期間が短い。よって、地球のミネラル分の影響が少ないため、軟水が多い。
---逆にヨーロッパなどの大陸の水は、[[石灰岩]]が多い上に、地下での滞留期間が長いため、ミネラルがたくさん溶け出し、硬水となりやすい。
-和食・コーヒー・お茶などの用途には軟水がよいとされている。
-硬水は飲料水や料理には適さないといわれているが、ミネラル補給や便秘解消には有効である。

*身体と水 [#hdda8f4b]

**体内における水の働き [#s4dcc740]

-栄養素や老廃物の運搬
--全身に栄養素を運ぶ血液やリンパ液、老廃物を排出する尿などのことを指す。
-体温調節
--水は物質の中で比熱が最も高い。そのため、外気温の影響を受けにくい。
---どんなに熱い日でも体温が上昇しにくいのは、体内の水分のおかげである。
--汗が蒸発するときに皮膚から熱を奪う。その分体温が下がる。
-体内で起こるすべての化学反応・物理反応の場になる。

**水の損失と体に現れる異変 [#f96b5e15]

|水の損失|体に現れる異変|h
|体重の2%|喉が渇く。|
|体重の10%|筋肉が痙攣する。意識が朦朧とする。|
|体重の20%以上|死亡|

**年齢による水分量の違い [#da5aca22]

|乳幼児|体重の約70〜80%|
|成人男性|体重の約60%|
|高齢者|体重の約50%|

-歳をとるにつれて、水分の割合が減っていく。

**体重に占める水の量 [#m4bf05d1]

|成人男性|約60%|
|成人女性|約50%|

-女性は脂肪が多い。油は水と反発するから、脂肪が多い分、貯蔵できる水分量が少ない。


*動植物の水分の割合 [#o8fbbe5c]

|人間|60%|
|陸産の植物|50〜75%|
|魚類|80%|
|クラゲや微小生物|95〜99%|

*水の汚れ [#b512a546]

-有機物による水の汚れの最大の原因は、生活排水や肥料によるものといわれる。
--つまり、汚れの7割は一般家庭からの生活排水である。
---生活排水に含まれる有機物の発生場所は、台所が40%、トイレが30%、風呂が20%、洗濯が10%である。
-日本の下水道普及率は、7割(69.3%、2005年現在)にすぎない。
--浄化槽などを含めても80.9%である。

**世界の水道事情 [#o0f7cc04]

|都市名|水道代(円/mSUP{3};)|外国人が生で飲めるか|飲めない理由|h
|ブリュッセル|180〜210|飲まない方がよい|石灰|
|ロサンゼルス|152|飲める||
|ボン|150|飲まない方がよい|石灰、[[カリウム]]|
|パリ|130|飲まない方がよい|石灰|
|ワシントン|101|飲める||
|ナイロビ|85|飲まない方がよい|雑菌が不十分|
|ロンドン|73|飲める||
|東京|60〜70|飲める||
|シドニー|60|飲める||
|ニューヨーク|43|飲める||
|マニラ|36|飲めない|雑菌|
|シンガポール|30|飲める||
|リオデジャネイロ|30|飲めない|鉄分、ヘドロ|
|バンコク|30|飲めない|汚水、[[錆]]|
|モスクワ|18|飲める||
|北京|16|飲まない方がよい|石灰|
|ジャカルタ|15|飲めない|雑菌|
|プラハ|12|飲める||
|カイロ|12|飲めない|低血吸虫、肝炎ビールス|
|ソウル|10|飲まない方がよい|石灰|
|ローマ|6|飲めない|石灰|
|ベイルート|年間基準料4,000|飲める||
|香港|4.5mSUP{3};まで無料|飲めない|鉄あか、ゴミ|
|ワルシャワ|家賃に含む|飲まない方がよい|石灰、[[有機物]]|


*参考文献 [#fe64d8e7]

-『お客に言えないウラ事情』
-『元素はすべての元祖です』
-『サイエンスシアターシリーズ原子・分子編ぁ仝蚤痢畄訃修寮こΑ.潺腑Ε丱鵑らゼオライトまで』
-『東京科学散歩』
-『人間の知恵26 水道のはなし』
-『おもしろサイエンス 磁力の科学』
-『自然災害 最新サバイバルBOOK』
-『先土器時代の知識』
-『改定版テキスト対応! 資格取得スピード王が教えるeco検定 1ヵ月合格術』
-『海洋の科学 深海底から探る』
-『環境科学読本』
-『絵とき ビルメンテナンス読本早わかり』
-『マンガでわかる栄養学』