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  • 反応熱 へ行く。

*目次 [#y6b6f109]

#contents


*化学反応と熱 [#j8068635]

 化学反応は一般的には''発熱反応''が多いが、中には''吸熱反応''といって周囲から熱を奪うことによって反応が進む物質もある。窒素酸化物が吸熱反応を起こす。窒素が酸化していくつかの窒素化合物ができるときに、光化学スモッグという言葉でもわかるように空気中に排出された多量の窒素は、太陽熱がないとNOx(''ノックス''とも呼ぶ)にはならない。

 このように化学反応には熱の出入りがあるが、この熱のことを''反応熱''という。


*反応熱の種類 [#z0ef217b]

-燃焼熱
--物質が燃焼するときに発生する熱のこと。
-分解熱
--化合物が分解するときに発生したり吸収したりする熱のこと。
-生成熱
--分解熱とは逆に、化合物ができるときに発生したり吸収したりする熱のこと。
-中和熱
--酸とアルカリが中和するときに発生する熱のこと。 
-溶解熱
--物質1molを溶媒に溶解するとき発生または吸収する熱量のこと。


*熱化学方程式 [#m4fe8a78]

 発生または吸収される熱量を反応式の中に組み込んだものを''熱化学方程式''と呼ぶ。

例1:窒素が酸化するとき

NSUB{2};+OSUB{2};=2NO-43kcal

例2:炭素が酸化するとき

C+OSUB{2};=COSUB{2};+94.3kcal


 熱化学反応式では発生熱量を+、吸収熱量を−で表し、主体となる物質の係数が1molになるようにする。 


**ヘスの法則 [#o493184b]

 反応熱は反応物質と生成物質が同じであれば、反応経路が異なっても同じである。これを''ヘスの法則''という。

 反応熱は素反応の熱化学方程式から連立方程式を解くように求めることができる。 

例:一酸化炭素の生成熱と燃焼熱がわかれば、二酸化炭素の生成熱を求めることができる。 

C+OSUB{2};=COSUB{2};+394.3kJ ←(*)

C+(1/2)OSUB{2};=CO+110.6kJ ←(**) 

CO+(1/2)OSUB{2};=COSUB{2};+283.7kJ ←(***) 

 (**)と(***)の式を足し合わせると、次のようになる。 

C+(1/2)OSUB{2};+(1/2)OSUB{2};+CO=CO+2COSUB{2};+(110.6+283.7)kJ

∴C+OSUB{2};=COSUB{2};+394.3kJ


*溶解熱 [#c3cd3fe6]

 物質が溶解するときに発生したり吸収したりする熱を''溶解熱''と呼ぶ。

 
*熱量 [#x5e67ea5]

 ''熱量''とは、文字通り熱の量のことである。温かいもの、冷たいものと色々あるが、それはそれぞれのものが持っている熱の量が違うからである。この熱量はカロリー(cal)という単位で表される。 

 カロリーというのはエネルギーの単位の一種だが、食品でもエンジン用の燃料でも一様にカロリーが高いということは、大きなエネルギーを出すということを意味している。


*比熱 [#z54f6a79]

 ''比熱''とは、物質1gが1℃温度を上げるのに必要な熱量(cal)のことである。比熱は熱容量のことで、熱を溜め込むポケットの大小とイメージするとわかりやすい。ポケットが大きい物質はなかなか温めにくいし、また熱をポケットに溜め込んでいるから冷めにくいといえる。 

例:20℃の水の比率は約1.001であるのに対して、20℃の砂は0.192となっている。

 物質によってかなりの差はあるが、一般に気体が一番比熱が大きく、その次が液体で、一番比熱の小さいものが固体である。危険物の蒸気の温度を急激に下げて消化するのには、温まりやすい物質、即ちすぐ温度を下げることができる比熱の小さい物質を使うのがよいわけである。 

 これもポケットのイメージを使う。気体は液体の体積を大きくしてできたものだから、液体よりも隙間が大きいわけで、それだけポケットが大きいと考えられる。


*顕熱と潜熱 [#p498e138]

 物質が吸収しうる熱量は''顕熱''と''潜熱''に分けられる。

-顕熱
--水を沸騰し始める直前まで温度を上げたとき、水に与えられた熱量のことを水の''顕熱''という。
--温度計で測定可能な熱量である。 
---夏の日中に駐車場に駐車しておいた自動車のボンネットは触れないくらい熱くなっていた。
---台所にある湯沸し器をつけるとお湯が出てくる。 
-潜熱
--物質の状態変化に費やされる熱量を''潜熱''という。
--水の場合は気化に費やされるので、水の潜熱は''気化熱''とも呼ばれる。 
---コップの水に氷を入れたら温度変化はないのに氷はどんどん溶けていった。
---お湯の温度を50℃に保って過熱し続けたら、30分後には体積は2/3になっていた。
---手にかかったアルコールが蒸発するときは冷たく感じる。