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  • 有理点 へ行く。

*目次 [#of63a469]

#contents


*準備 [#j6ceee88]

[命題]整数xが3|xSUP{2};を満たすなら、3|xである。

[証明]3を法としてxは0,1,2のどれかに合同である。

x≡1,2ならxSUP{2};≡1 (mod 3)となるので、xSUP{2};は3で割り切れない。

したがって、3|xSUP{2};となるためには、x≡0 (mod 3)でなくてはならない。つまり、3|xが成り立つ。 □

*円と有理点 [#m0510d43]

[例]円XSUP{2};+YSUP{2};=3上には有理点はないことを証明せよ。

[証明]背理法で行う。そのために、次の等式を満たす有理点(X,Y)が存在すると仮定する。

XSUP{2};+YSUP{2};=3 ←(*)

XとYは有理数なので、整数x,y,zによって、次のように表せる。

X=x/z,Y=y/z ←(**)

このとき、さらにx,y,zの中には3で割り切れないものがあると仮定してよい。なぜならば、3つとも3で割り切れたら、x,y,zをx/3,y/3,z/3で置き換えても、(**)が成り立つからである。

X,Yが(*)を満たすので、整数x,y,zは次の方程式を満たす。

xSUP{2};+ySUP{2};=3zSUP{2}; ←(***)

ここで、もしxが3で割り切れるとすると、(***)でxSUP{2};と3zSUP{2};が3で割り切れるので、3|ySUP{2};でなくてはならない。すると、3|yとなる(∵[命題]「整数xが3|xSUP{2};を満たすなら、3|xである」より)。これで、x,yが両方とも3で割り切れることになったので、(***)の左辺は3SUP{2};で割り切れる。そうすると3SUP{2};|3zSUP{2};であるので、3|zSUP{2};である。すると、(***)によって、3|zということがわかる。結局、x,y,zが全部3で割り切れることになってしまうが、これはx,y,zの中には3で割り切れないものがあるという仮定に反する。

したがって、xは3で割り切れない。

x,yの役割を入れ替えて上記と同じ議論をすると、yも3で割り切れないことになる。

ゆえに、x,yは共に3で割り切れない。

ここで、(***)を3を法として考える。x,yは共に3で割り切れないので、x,y≡1,2 (mod 3)である。

よって、xSUP{2};,ySUP{2};≡1 (mod 3)となるので、xSUP{2};+ySUP{2};≡2 (mod 3)である。

これに(***)を代入すると、3zSUP{2};≡2 (mod 3)となる。しかし、3zSUP{2};≡0 (mod 3)であるため、これは矛盾する。

したがって、XSUP{2};+YSUP{2};=3という円上に有理点があるという仮定から矛盾が導けたので、命題が証明された。 □

*方程式YSUP{2};=XSUP{3};-2X [#b95abc0a]

**有理点を求める方法 [#w77c92c3]

 次の方程式の有理点を無限個求める方法について考察する。

YSUP{2};=XSUP{3};-2X ←(*)

 この曲線上には、座標が整数である点がすぐに発見できる。この整数点は有理点である。具体的には、(X,Y)=(-1,±1),(2,±2)などがそうである。

 1つの有理点(XSUB{0};,YSUB{0};)から別の有理点(XSUB{1};,YSUB{1};)を見つける方法を考える。もしこの方法が確立すれば、無限個の有理点を見つけることができる。ただし、有理点をすべて求められるとは限らない。

 まず、(XSUB{0};,YSUB{0};)は曲線(*)上の点なので、&mimetex("Y_0^2=X_0^3-2X_0");が成り立つ。

 (*)の両辺をXで微分すると、&mimetex("2Y \frac{dY}{dX} = 3X^2 -2");となるので、Y≠0のときに次が成り立つ。

&mimetex("\frac{dY}{dX} = \frac{3X^2 -2}{2Y}"); ←(**)

 (**)によって、点(XSUB{0};,YSUB{0};)での曲線(*)の接線の傾きは、&mimetex("\frac{3X_0^2-2}{2Y_0}");なので、点(XSUB{0};,YSUB{0};)での(*)の接線の方程式は次のようになる。

&mimetex("Y=Y_0 + (\frac{3X_0^2-2}{2Y_0})(X-X_0)"); ←(***)

 点(XSUB{1};,YSUB{1};)は上記の直線(***)上の点だえるため、次が成り立つ。

&mimetex("Y_1=Y_0 + (\frac{3X_0^2-2}{2Y_0})(X_1-X_0)");

 点(XSUB{1};,YSUB{1};)は曲線(*)と(***)との交点なので、(XSUB{1};,YSUB{1};)を求めるために(***)を(*)に代入すると、次のようになる。

&mimetex("(Y_0 + (\frac{3X_0^2-2}{2Y_0})(X-X_0))^2=X^3-2X");~
&mimetex("{X_0}^3 -2X_0 +(3{X_0}^2-2)(X-X_0)+\frac{(3{X_0}^2-2)^2(X-X_0)^2}{4({X_0}^3-2X_0)} = X^3-2X");~
&mimetex("\frac{(3{X_0}^2-2)^2(X-X_0)^2}{4({X_0}^3-2X_0)}=X^3-2X - \{ {X_0}^3 -2X_0 +(3{X_0}^2-2)(X-X_0) \}"); (∵上記の左辺の第3項までを移行した計算した)~
&mimetex("\frac{(3{X_0}^2-2)^2(X-X_0)^2}{4({X_0}^3-2X_0)}=(X-X_0)^2(X+2X_0)");~
&mimetex("(X-X_0)^2(X+2X_0 - \frac{(3{X_0}^2-2)^2(X-X_0)^2}{4({X_0}^3-2X_0)})=0");~
&mimetex("X_1=-2X_0 + \frac{(3{X_0}^2-2)^2(X-X_0)^2}{4({X_0}^3-2X_0)}"); (∵XSUB{1};はX=XSUB{0};以外の解であるから)~
&mimetex("X_1=\frac{({X_0}^2+2)^2}{4X_0({X_0}^2-2)}");

 これでXSUB{1};がXSUB{0};を使って表せた。あとは、YSUB{1};の値が求められる。

 以上により、点(XSUB{0};,YSUB{0};)を使って、点(XSUB{1};,YSUB{1};)を表す式が求められた。


*参考文献 [#xbb75589]

-『算数からはじめよう!数論』